こんにちは!はぐら建築工房のスタッフ・宮本です。
先日、京都市左京区北白川の白川疎水沿いにある、『駒井家住宅』へ行ってきました。
この建物は、京都大学名誉教授・駒井卓博士の私邸として、
昭和2年、ウィリアム・メレル・ヴォーリズ氏の設計により建てられました。
1998(平成10)年、歴史的、文化的価値が高い建造物として、京都市指定有形文化財(建造物)に指定、
また、2002(平成14)年、土地および建物を公益財団法人日本ナショナルトラスト(JNT)に寄贈されました。
昭和初期の洋風住宅として、とても質が高く、現代の住宅建築に通ずる工夫が随所にあり、
とても興味深かったです。
敷地面積は約270坪と広大ながらも、建坪は約30坪。
今の一般的な住宅と同じぐらいです。
でも、30坪と思えないほど、広く心地よい空間が広がっています。
そこには、ヴォーリズ氏のこだわりや工夫が随所に散りばめられています。
まず、室内に入って印象的なのが、大きな窓。
開口部をたくさん作ることで開放的な空間にしています。
また、上の写真・左にあるソファ、これは出窓部分の下に造り付けで設置されているのですが、
出窓部分に収まることで部屋が広くなります。
さらに、、、
このソファの座席下には収納があります。
(写真では分からないですが(^^;)
デッドスペースを収納にする…今では住宅の設計でよくする手法ですが、
昔の家ではあまり見たことがないです。
この「デッドスペースに収納」というのが、家中に見られます。
和室の出窓下や…
玄関横の廊下の幅木の所や…
(これはシューケアグッズ入れでした!)
洗面所のミラー裏…などなど
探していると宝探し気分になります(^^)
そして、極めつけはこちら↓
このゼンマイを回すと…
廊下にある天井が下りてきます。
そう!天井裏収納なんです!
今の住宅と変わらない!(驚)
他にも、快適に過ごす工夫があり…
階段の勾配がとても緩やかに設計されていたり…
(小学校の階段ぐらい緩やかです!)
今では一般的な三路スイッチ(2か所で照明器具のON、OFFができるスイッチ)があったりと
現代の住宅となんら変わらない設計に、驚きの連続でした。
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ヴォーリズ氏は、斬新なデザインの設計ではなく、
『居心地の良い空間』を作ることをモットーとしていたそうです。
至る所からその想いが伝わってくる建物でした(^^)
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【駒井家住宅(駒井卓・静江記念館)】
◆住所:京都府京都市左京区北白川伊織町64
◆交通案内:叡山電鉄・茶山駅より 徒歩約7分、
市バス「伊織町」下車 徒歩約2分、「北白川小倉町」または「上終町京都造形芸大前」下車 徒歩約4分
◆電話:075-724-3115
◆開館日:毎週金・土曜日(ただし、7月第3週~9月第1週・12月第3週~2月末まで原則として休館)
◆開館時間:10時~16時(入館は15時まで)
◆入館料(維持修復協力金として):大人500円、中・高校生200円、小学生は無料(ただし保護者同伴のこと)、(財)日本ナショナルトラスト会員は無料
◆駐車場:なし
詳しくは、日本ナショナルトラストHP・駒井家住宅ページへ
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